庭園の管理

日記です

ナイトルーティーン


「月が綺麗でアイラブユーアイラブユーです」

「本当だ、すごい光ってるね!あとなんで2回も言ったの?」


スーパーからの帰り道、微妙に噛み合っていないカップルの会話をすれ違いざまに聞いてしまった俺は根っからの精神病患者。

すぐさま俺の心の中ではステッペンウルフのBorn to Be Wild が流れ始める。お笑い芸人の超新塾が口で流してるあのイントロが。


バ〜〜 ババ〜 バッバ〜バ バッバ

バ〜〜 ババ〜 バッバ〜バ バッバッバ


おい、お二人さん!お互いに気を遣ったりせずに会話してて………ケコーン汁!!!w


オーーンス トゥミー ワーア アッア


変わった出来事を目の当たりにして感じたことを心の中でサングラスをかけた俺が叫び、ボーントゥビーワイルドの部分を曖昧に歌うというこの病に俺はずっと悩まされている。秋と冬は心の中の俺が、サングラスだけでなく革ジャンも着用している。初めて発症したのは小学生の時だったらしいが自分では覚えておらず、その時の様子を親に聞かされたことがある。夏休みで親族一同おばあちゃんの家に集まっており、俺は買ってもらったばかりのサングラスをかけ、買ってもらったばかりのiPodシャッフルで外国の曲を聴き、その時の俺を見た親はこのままじゃこの子、全能感に飲まれておかしくなりそう、オリラジみたいになりそうと思ったらしい。もう少しで俺が後戻りできなくなりそうなところで、親戚の中で一際顔立ちの整った叔母が、吸っていたセブンスターの煙をフーッと俺の顔に吹きかけニコッと笑いかけてきた時に俺がBorn to Be WILD のイントロを口ずさみ始めたらしい


バ〜〜 ババ〜 バッバ〜バ バッバ 

バ〜〜 ババ〜 バッバ〜バ バッバッバ


顔が整ってるからって、顔が整ってるからって、コンチクチョー!(照)


オーンス トゥミー ワーア アッア


親曰く、あの夏の俺はツンデレでオリラジでブサイクで最悪だったらしい


変なことを思い出したな、と顔をしかめながらスーパーから家に戻った俺は早速、買ってきたばかりのエアーサロンパス(スプレータイプの湿布)を全身に吹きかけそのまま湯船へ浸かる。42度のお湯に浸かってるはずだが肌の表面でエアーサロンパスが変な働きをして、まるで水風呂に浸かってるように冷たくて助けてくれと思う。20分ほどそうして風呂から上がり缶ビールを開けて、舌にエアサロを吹きかけて飲めば美味しいだろうな、やってみようかなと3分ほどモジモジして普通に健康に悪いだろうしやめておこうと思った後、缶ビールをベッドの上に全部かけて寝転がりエアーサロンパスの働きを肌で感じながら、あーこの冷たさを舌で味わえたなら!と思いながら就寝。毎日こうやって眠りについているが、気を抜くと俺ずっとこのままでいいのかなと思うこともある。でもこれで誰かに迷惑がかかっている訳じゃないよな、ともう考えるのをやめようとするが、しかし絶対に迷惑をかけてないと言い切れる自信などなく、不安な毎日を送っている。